越智さんの想い

選定委員　佐藤隆　(北海道NPOサポートセンター顧問)

越智基金の提供者である越智さんは、教員出身の人で労働組合の活動家でした。
私は直接お会いしたことはないのですが、越智さんから資金を託された上田文雄弁護士からお話を何度かお聞きしています。８月のこの時期ですから、現在地から越智さんの想いを想像してみることにしました。
未曾有の加害と被害の惨禍をもたらした戦争は、教員たちが大東亜共栄圏建設に向け天皇の赤子として死ぬことを子供たちに教えて奨励したことが大きな役割を果たしました。敗戦後、このことを教訓に越智さんは「子供たちを二度と戦場へ送るな」との思いで教員の労働組合活動を続けていました。いまの状況をどう感じているのかと考えると苦い想いが
湧き出ます。
戦争は政治が起こすものですが、平和の創造に市民は無力ではないと思います。名もなき市民による交流や支援こそが平和の基礎となるものでしょう。であれば、ロシアや中国、北朝鮮との交流も絶やしてはいけないと思います。
海外との交流に越智基金が少しでも役立てばと思います。
それにしても、岸田首相の夏休みの読書１０冊の中に「地図でスッと頭に入る世界の資源と争奪戦」「アマテラスの暗号」があるとのこと、それにしても・・・。

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